短歌時評alpha(1) 言葉を読むことと、心を読むことのむずかしさ 玲 はる名
〈前述〉 今、私は詩客の方針でこの原稿を書いています。 今回の企画における、Aさんのことを慮った立場からの執筆が必要となるからです。 私個人の意見などに関しては、詩客の方針から外れる部分なので書けません。 * またAさんの主張については、私が書くよりも、御本人のTwitterなどでの発言を参照された方が誤解がないと思われます。 *...
View Article「企画短歌時評alpha」を始める前に(はじめにぜひお読みください) 詩歌梁山泊代表 森川 雅美
本企画においては、一部記事にあるような、顧問である加藤治郎氏を忖度してという意図は全くの誤解であり、事実は以下の通りなります。当然、検閲などなくあくまで特集に意義があるかという1点以外は考えていません。 4月から「詩客」では新しい実行委員体制を組み、作品、時評に加えできれば企画をお願いしました。そこで担当の一人である玲はる名氏から連載3回の企画が出され、森川が承認し依頼がされました。...
View Article短歌相互評第38回 上篠かけるから笹川諒「涅槃雪」へ
作品 笹川諒 涅槃雪 http://shiika.sakura.ne.jp/works/tanka/2019-05-04-20055.html 評者 上條かける 子供の頃、怒った父親によって物置に閉じ込められたことがある。...
View Article短歌相互評第39回 笹川諒から上篠かける「春の」へ
作品 上篠かける「春の」 http://shiika.sakura.ne.jp/works/tanka/2019-05-04-20051.html 評者 笹川諒 抵抗のように膨らむ蕾からこぼれてしまう花だとしたら...
View Article短歌評 藪内亮輔『海蛇と珊瑚』 における短歌解体ショー 平居 謙
藪内亮輔『海蛇と珊瑚』を読む。帯には「第58回角川短歌賞を史上最高得点票で受賞した」という売り文句がある。期待して読み始めると冒頭「花と雨」に 傘をさす一瞬ひとはうつむいて雪にあかるき街へ出てゆく というオーソドックスすぎるほどの一首が置かれている。「史上最高得点票」というから、どんなに凄いのかと思ったのに。或いは、短歌の世界はこういうものをいまだによしとしているの?...
View Article短歌企画「短歌時評alpha」中止のお詫び 詩歌梁山泊代表 森川 雅美
詩客短歌連載企画「短歌時評alpha」は、担当実行委員が辞任したため中止になりました。 関係者および読者の皆様にお詫び申し上げます。 中止の理由は以下になります。当企画を継続するには、企画全体を再考しなければならないため、かなりの負担になるということが前提です。 1、現在の状況を考慮すると、同企画を他の実行委員が引き受けるのは負担が大きく、難しい。...
View Article短歌時評第147回 まちがえて図書館を 魚村晋太郎
「塔」の昨年の4月号に「歌集をまとめる」といふ座談会の記録が掲載されてゐる。参加者は花山多佳子、北島邦夫、沼尻つた子、小川和恵(司会)。そのなかの「「あとがき」をどう書くか」といふ小題をつけられた部分に印象的なやりとりがあつたので引用する。 花山...
View Article短歌評 知花くらら『はじまりは、恋』という22の連作からなる「連作」 谷村 行海
知つてるでしょきつく手首を縛つても心まで奪へぬことくらゐ 知花くららは2006年にミス・ユニバースの世界大会で準グランプリを受賞し、モデルとして活動を続けてきた。一方、歌人としても活動し、2017年には角川短歌賞佳作、2018年も角川短歌賞予選通過を果たしている。...
View Article短歌時評第149回 傷口から産まれたもの 魚村晋太郎
門脇篤司の『微風域』を読んだ。現代短歌社賞を受賞した作者の第一歌集である。 食道をしづかにくだる牛乳の朝を伝へる冷たいちから 門脇篤司『微風域』 ぼうぜんと電車の外を眺むればあんなところにある室外機 捨つるため洗ふ空き缶水道の水を満たせばふたたび重し ゆつくりと冷えゆく日々に根のあたりすこし溶けたる水菜を棄てる...
View Article短歌時評第150回 2019年に<銀色> 水沼朔太郎
蒼井優が、まるで銀色。パソコンをおなかに載せてもういちど見る 幸か不幸か、わたしはこの歌を無記名歌会の詠草として見ることができた。そのときに、いくつかの歌を連想した。〈あの青い電車にもしもぶつかればはね飛ばされたりするんだろうな/永井祐〉〈窓の外のもみじ無視してAVをみながら思う死の後のこと/永井祐〉〈ぼくは約束を守れる...
View Article短歌時評第151回 ライトヴァースで世界の苦を詠むこと 岩尾 淳子
前回、9月の時評ではライトヴァースの可能性について検証した。はたしてライトヴァースという軽やかな表現によって重い主題が詠めるのかということを考察したかったのである。それと同時期に加藤治郎の第11歌集『混乱のひかり』が出版された。せっかくの機会なので、もういちどライトヴァースの可能性を再考してみたい。...
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